2020/03/28
☆エリア:南アルプス北部
☆日程:2019年9月14日(土)~15日(日)
☆メンバー:綾城(文責)、左右田(※追記)
☆コースタイム:
1日目:夜叉神峠(バス始発)→6:40広河原7:05→9:10 D沢出合い→9:40第五尾根支稜(下部岩壁)取付き9:50→10:50第4尾根主稜(上部岸壁)取付き11:00→13:30トップアウト13:40→14:10北岳14:15→14:40肩の小屋→15:45白根御池小屋→17:00広河原山荘
2日目:8:00広河原(バス始発)→9:00夜叉神峠→帰宅
☆ ☆ ☆
3連休の激混みを考慮して13日(金)前泊。夜叉神峠で車中泊。
14日(土)広河原を出発してバットレス登攀後、再び広河原へ戻ってくるという、実質バットレスワンデイを成し遂げた。ドヤァ
アプローチ:広河原から二俣までは快適な登り。過去の山行ブログを参考に目印を探しながら歩く。佐俣コースを30分ほど登るとバットレス沢。もう少し登るとC沢。さらに10分ほど登るとD沢の出合いに着く。D沢を半分登ったところからC沢との間の支尾根に乗り(踏跡あり)、十字クラックの左手に出る。下部岩壁は第5尾根支稜をフリーソロ。ピラミッドフェース下横断バンドの落ちたらヤバそうなトラバースでロープを出した。Cガリーは一歩踏み出すたびに土砂災害。ヒドンスラブも難なくフリーソロで、4尾根主稜に取付く。
※D沢だと思っていたが後々調べると、どうやら登りすぎていたようである。とはいえ、十字クラックなどの下部岸壁が見えていたのでそちらの方に詰めたらトレースがあったのでそれをたどると取付きについた。
1P:Ⅳ+ 左右田リード
クラックはレイバックで攀じるよ。by綾城
※出だしはハンド~フィストがバチ効きのつるりとしたクラックでカム#3を用いた。
※先行パーティーにここで追いついてしまいましたが快く譲ってくださいました。そしていざ出発しようとしたらロープがキンク。この場を借りて感謝と共にご迷惑をおかけしました。
2P:Ⅱ 綾城リード
Ⅱ、40m、なんか違う。。。
3P:Ⅲ 左右田リード
※トポではクラックとあるが全体的にごつごつしておりフェース登りが主体である。
4P:Ⅲ 綾城リード
快適な道が、、、三角形の垂壁が見えたし切っとくとする。30mはウソ。もっと短い。
5P:Ⅳ+ 左右田リード
三角形の垂壁は初心者にはちょっと厳しめ。
※出だしが悪いが、よく見ると細かいホールド(カチ)がある。そうしたスタンスに若干微妙な体勢で乗り込めばあとは快適なリッジが続く。
懸垂:20m弱
枯れ木テラスから見るとほんまにマッチ箱。
6P:Ⅳ 左右田リード
コーナーがやらしい。確かここでロープを引っ張っ…。by綾城
※ホールドが乏しく、足はスメアリング。手は右のリッジ沿いに行けばある。
7P:Ⅲ+ 綾城リード
「カンテの方が登りやすいかも」というアドバイスを頼りに右方カンテへ。全然良くないじゃないですか!!笑
8P:Ⅲ(?) 綾城リード
2010年崩壊箇所のトラバース。ナイフリッジは剱岳・剣稜会で経験済み。それでもやっぱり怖いものは怖い。腰が引けてるのはご愛嬌。
9P:Ⅳ+ 左右田リード
さすが先輩。チムニーをマッハで通過。フォローの僕はここでもロープを引っ張っ…。腕もパンプ気味、足のつけ根らへんも攣りそう。もうヘトヘトです。
※いわゆる城塞ハングと呼ばれるピッチ。ハングというよりはチムニーであるがハーケンベタ打ちで、被っているために体が前傾になるのがいやらしい、とはいえ、チョックストーンを抱えるように持ち、足をスメアさせて立ち込めが案外安定する。
登攀開始から2時間半。酸素ください、酸素…。
20分で自身2度目の北岳頂上へ。文句なしの雲海!
山頂から肩の小屋へ下山途中、すれ違いの登山客が興奮気味。つられてバットレス側を覗くとブロッケン現象が見られました。久しぶりに見られたので僕もテンションMAX。
白根御池小屋に着く頃には夕食の時間で賑わってました。なりふり構わず下山します。
出発前に、「15日鳳凰三山いきます?笑」「いくかー?笑」みたいな会話もありましたが、さすがにやめといてよかったです。朝6時起き、8時のバスで即行かえってやりました。鳳凰三山、また来ます。北岳バットレス、もう来ません。笑
※まとめ
・今回のバットレスは下部岸壁~トラバース~上部岸壁合わせて3時間程でとてもスムーズ。
・登攀中渋滞に巻き込まれることはなかった。少なくとも4パーティーが前後に取付いていたと思われる。
・カムは#0.5~#3を持って行ったが、上部1P目のクラックのために#3だけがあればいいと思うが、ハーケンがあるので必要は無かったのではと思う。無論、ナッツ、ハーケンの類は不要であった。
・トポは「日本の岩場(下)」を参考にした。
おしまい