信州大学医学部山岳部のブログ

冬富士

time 2020/03/04

冬富士

☆エリア:富士山

☆日程:2020年2月29日(土)~3月1日(日)

☆メンバー:左右田(15M)、山田(16M)、綾城(17M・文責)

☆コースタイム:
2/29
1240馬返し→1500佐藤小屋→1530経ヶ岳八角堂常唱殿(幕営地)
3/1
0350幕営地→0410登山安全指導センター(6合目)→0455花小屋(7合目)
→0540鳥居館→0640白雲荘(7合5釈)→0710富士山ホテル(8合目)
→0750(9合目)→0815富士山頂浅間大社奥宮→(お鉢巡り)
→0905剣ヶ峰0925→0945富士山頂浅間大社奥宮
→1115登山安全指導センター(6合目)1140→1150幕営地1225
→1350馬返し

☆ ☆ ☆

富士山にはもう二度と登るまい。大学2年の夏にそう誓った。はずでした。
早くもその誓いは破られ、また来てしまいました。

出発前日、ソウダさんが家の鍵をロスト。一度中止になりかけましたが、翌朝ソウダさんが自宅に侵入成功。急いで支度をし、予定より4時間遅れで出発。一度中止になりかけて、やっぱり行くか!ってなったときは複雑な気持ちでした。なんせこの時期の富士山といえばカチカチ山のブルーアイス。必死で行けない理由を探しましたが残念ながら富士山登頂にはベストすぎるコンディションでした。

余談ですが、松本の元町の西友の前にある中華料理屋「紅葉」は「こうよう」ではなく「もみじ」らしいです。以後、お見知りおきを。

今回は吉田口から登ります。
馬返しから2合目辺りまで雪はちらほら、里山気分。途中凍結してますが道の端っこを通れば問題なしでした。ひたすら雪道をぐねぐね歩いて標高稼ぎ。これからブルーアイスが待ち受けていると思うとゾッとします。

馬返し~2合目
カメラを向けるとこの有様。

巻き巻きで予定通りの時間にテン場に到着。5合目の佐藤小屋は閉まってました。あまり標高を上げすぎると風が強いということで5合目と6合目の間(2310m)にテント設置。コーヒータイムして夕食の皿うどん食べて早くも就寝。
ここまで5Lの水を担ぎ上げたソウダさんの努力が報われることはこの後もありませんでした。

ただ水を沸かすだけでこの顔。

翌朝も皿うどんを食べていよいよ”厳冬期”富士登山開始。
テントから顔を出して、「寒っ」って言う準備は万端でしたが、言わしてもらえませんでした。松本より暖かい。
カチカチのブルーアイスがきたときのために装備はロープにアックスにピッケル、刺さるかわからないスクリューまで。用意周到。いざ。
8合目までは何事もなくただただ雪の斜面を歩く。標高が上がるにつれてさすがに辛い。 ヤマダさんの体力は凄まじく、僕とソウダさんは置いてきぼりでした。 雪が溜まっているところでもくるぶしぐらい。
ブルーアイスをまだかまだかと待ちわびる。そろそろ出てきてもええんやでぇ~。

あけましておめでとうございます。

8合目から核心!ここからロープ!コンテで!の予定でしたが…。
アイゼンばちぎき。刃はしっかりささる。多少は凍ってたりしてたけど、サクサク歩ける。風も時折吹く突風のみ。おまけに快晴。なんやこれ。

雪の上をただただ、何も考えず、ノンストップで山頂目指して歩いてたら、テッペン着いちゃいましたわ。
時間も余裕があったので人生初お鉢巡り。たまに吹く突風は誰かに思い切り背中を不意にどつかれる感じでした。

日本一の空中散歩。
“厳冬期”富士山登頂~
狛犬もええ感じどす。
走るソウダさん
下山が核心

ラッセルもしてないのに汗だくで下山。5合目付近は雪もベチャついて残雪期そのもの。

想像していたよりはるかに楽な山行でしたが、何事もなく下山できたことが一番です。山はその日のコンディション次第で難しくもなるし易しくもなるということを改めて実感しました。

それにしても今年の厳冬期はどこへ行ったのでしょう。ぼちぼち出てきてもええんやでぇ~。

下山コーラ!「落としてもーた~」

p.s. ソウダさんの自宅の鍵はイオンのサービスカウンターに届けられてました。

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