信州大学医学部山岳部のブログ

明星山P6南壁左岩稜

time 2019/07/26

明星山P6南壁左岩稜

エリア:新潟県、明星山

★日程:2019年7月13日(土)

★メンバー:左右田、千村

★天候:雨~曇り

★コースタイム: 510松本―710駐車場(雨止み待ち&偵察)―810出発―1010登攀開始―1045 3P―1205 5P―1310トップアウト(?)―休憩30mins―1535 駐車場―Grindel(白馬)でご飯

★登攀ライン

 今シーズン初の岩アルパインである。6月、7月と週末を狙い撃ちするかのように雨に降られなかなか山に入ることすらかなわなかった。本来なら三連休は前穂東壁に捧げるつもりであったが案の定天気は微妙ということで明星に転戦。天気は微妙だったがとりあえず行ってみた。道中、雨が降ったりやんだりとしていたが北上するにつれちょいちょい晴れ間が見え、ワンちゃん行けるんじゃね?と期待していたが駐車場につくとアスファルトがびちゃびちゃであった。半ばあきらめムード、しかしどうしてもあきらめきれずに一時間程うろうろしながら左岩稜とフリスピのルートを辿っていた。よく見るとシミだしこそはあるものの全体的に乾いているように見え、とりあえず取付きまで行ってみることにした。

 駐車場から下ってみると小滝川がゴーゴー唸っていた。渡渉できるの問題が発生した。案の定パン一になって渡渉を試みたものの流れが急すぎておぼれそうになり断念。フリスピのfixを使って渡った。(渡渉ポイントを探して上流に行ったり来たりして2時間かかった)渡渉後フリスピの途中まで行くか左岩稜に行くかで悩んだが上に抜けてみたいということで左岩稜にした。

 一ピッチ余分に出して左岩稜の取付きに出た。そこからはスイスイとクライミングを楽しんだ。久々の人工、そしてフリー、全体的になまっている気がした。登っていると対岸にギャラリーが見え俄然やる気に(笑)。なんやかんや天気も途中で晴れだし、上に抜けることができた。クライミング自体は十分に楽しめた。ここからの下山が最悪で、足場が悪くトラウマレベルだった。むしろここが核心?相変わらずアプローチと歩きに悩まされるような内容だった。

★以下、ルートについて

アプローチ:左岩稜取り付きは、駐車場から見える。前回来た時は10分ほどで着いたのだが、今回は川が増水しており、かなり時間を使った。川沿いまでは、駐車場の前の小屋の脇からまっすぐ下れる。10分弱。渡渉1トライ目、膝までまくり上げて取り付きまで突っ切ろうとするが、敗退。上流に渡れる場所がないか探しにいったが全くなし。戻ってきてズボンを脱いで2トライ目、溺れそうになって、諦めて下流のフリスピ取り付き用にセットされたFix点より渡渉した。そこから左岩稜の取り付きのある上流に戻り、取り付きから20mほど下流から登攀開始。

1P(左右田):小滝川をへつるように草付きをトラバース気味に登った。ホールドもしっかりあり時折草付きにランナーを取りながら、正規ルートの1ピッチ目の取付きが見えたあたりでピッチを切った。

2P 体感Ⅳ 15m (千村):本来の1P目に合流し、右上しながらしっかりとしたテラスのある終了点まで。ハーケンの終了点から更に数メートル右にある。

3P Ⅳ 30m (左右田):本来の2P目。快適な凹角を上り詰める。ハルシオンへと続くリングボルトの基部にペツルのハンガーボルトでなるアンカーが二つあった。

4P Ⅳ級A1, 40m (千村):人工登攀。序盤の左上する部分のフリーと人工の切り替えがいやらしかった。ピン間も近く、ボルトもほぼペツルなので安心安全である。1本だけペツルがスポスポしている(抜けている)ので荷重方向に注意。ヌンチャクは3~4ピンに1ピンかけるくらいで進んだ。

5P Ⅴ 30m (左右田):快適な凹角。基本ガバガバだが一ヵ所いやらしい手がない箇所があった。

6P Ⅳ+ 20m (千村):本来のルートの右側のスラブを登った。ワンムーブ難しい。松の木テラスに出てから右にトラバースし、松の木に到達してしまった。

7P Ⅴ- 40m(左右田):ハルシオンのピッチへ合流。松の木テラスの松の木でピッチを切ってしまったためそのまま直上。ハング下までの草付き凹角は快適そのものであったがところどころ岩が浮いていたりした。あまり登られていないらしく岩の表面が苔がついていたり、とんがっていたりと痛くて悪かった。ハング下のトラバースがいやらしく足をスメアで頑張る系だった。左岩稜オリジナルルートに合流し少し登った立ち木でビレイ。50M弱ロープが出て流れが少し悪かった。全体的に残置はなくカムは#0.75を除く#0.3~#3の1setをフルで使った。

下山:大岩まで到達せずに左にトラバースを始めてしまったため、落ちたら終わりのⅢ級クライミングをかなり続けることになってしまった。ようやく一般路に出てもこれがまた悪い。ひたすら頑張った。

おしまい

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